年収診断
年収診断を転職・交渉に活かす|平均給与487万円の最新データの読み方
年収診断を使いこなすには「平均」の条件をそろえることが欠かせません。国税庁の民間給与実態統計調査(平均給与487万円)と厚労省の毎月勤労統計調査をもとに、月給・年収・手取りの違いや業種別の水準、転職交渉での使い方を実務目線で整理します。
相場の要点: 国税庁の令和7年分民間給与実態統計調査では、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は487万円(前年比1.9%増)で、業種や雇用形態による差が大きい状況です。
年収診断の前に押さえる「平均」の条件
国税庁の令和7年分民間給与実態統計調査では、1年を通じて勤務した給与所得者5,163万人の平均給与は487万円でした。前年より9万1千円増え、5年連続の増加で過去最高です。男女別では男性597万円、女性342万円、雇用形態別では正社員(正職員)559万円、正社員以外210万円と大きな差があります。
ここで重要なのは、この487万円が「1年を通じて同じ勤務先に勤めた人」だけの平均だという点です。年の途中で入社・退職した人は除かれています。自分の年収を比べるなら、同じ条件にそろえないと低く出てしまいます。
月給の相場は毎月勤労統計調査で確認する
厚労省の毎月勤労統計調査2026年8月分速報では、現金給与総額は事業所規模5人以上で311,364円(前年同月比3.8%増)、一般労働者で399,849円でした。パートタイム労働者の時間当たり所定内給与は1,472円(4.3%増)です。実質賃金指数は83.7と8ヵ月連続のプラスになっています。
ただし現金給与総額は賞与を含む支給額であり、手取りではありません。年収診断ツールが示す手取りと、求人票の月給は別の数字です。混同すると交渉の場で不利になります。
年収診断を転職交渉に使う4ステップ
1. 自分の年収を同じ土俵で計算する
1年を通じて在籍した人の給与総額を人数で割ります。中途入社者や途中退職者を分母に入れると、自社の数値だけが低く出ます。
2. 業種別の水準と並べる
業種別平均は電気・ガス・熱供給・水道業の854万4千円が最も高く、宿泊業・飲食サービス業の275万8千円が最も低い結果でした。業種平均は486万6千円です。
3. 平均ではなく分布を見る
男性は年間400万円超500万円以下が487万人(16.6%)で最多、女性は200万円超300万円以下が417万人(18.7%)で最多です。平均値より分布の山を見たほうが、応募者の感覚に近づきます。
4. サンプル調査の幅を踏まえる
民間給与実態統計調査はサンプル調査で、給与総額の標準誤差率は全体1.24%、小規模事業所ほど幅が大きくなります。単年の差ではなく数年分の推移で見るのが安全です。
参考水準(サイト内DB)として、大学卒(2025年・全規模)の月給は約262,300円、高校卒は約207,300円です。企業・職種・地域により実額は異なるため、最新の求人条件を必ず確認してください。
自分の水準を整理したうえで、給与データや記事一覧もあわせて確認すると、交渉の材料を揃えやすくなります。給料インデックスでは、こうした公開統計の読み方を継続して紹介しています。
よくある質問
年収診断で出た金額と求人票の月給が合いません。どちらが正しいですか?
どちらも条件が違うため、単純比較はできません。求人票の月給は基本給や諸手当を含む支給額で、賞与は別枠のことが多い一方、年収診断は賞与を含めた年間の支給総額を扱うことが一般的です。また手取りは社会保険料や税金が差し引かれた後の金額です。月給×12+賞与で年収ベースに直してから比べてください。
平均給与487万円と聞きましたが、自分の年収が低いのは普通ですか?
487万円は1年を通じて勤務した給与所得者5,163万人の平均で、男女や雇用形態で差が大きい数値です。男性597万円・女性342万円、正社員559万円・正社員以外210万円と開きがあり、分布で見ても男性は400万円超500万円以下、女性は200万円超300万円以下が最も多くなっています。平均値だけで判断せず、自分の属性に近い区分と比べるのが実務的です。
年収診断の結果は転職交渉でそのまま使えますか?
そのまま提示するより、根拠として使うのが現実的です。国税庁の業種別平均は千円単位で公表されており、自社と同じ業種区分の水準と並べられます。ただしサンプル調査で推定値には幅があるため、単年の差ではなく数年分の推移を示したほうが説得力を持ちやすいです。最新の求人条件は必ず自分で確認してください。
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