自己破産 給料
自己破産 給料はどうなる?手取りとの違いと差し押さえの範囲を解説
自己破産 給料の扱いを、日弁連2023年調査や破産法の差押禁止ルールをもとに解説します。自己破産者の平均月収13万8,038円は額面か手取りか、月収と手取りの違い、破産手続開始後に受け取る給料や退職金・預貯金の扱いまで整理します。
相場の要点: 日弁連2023年調査では自己破産者の平均月収は13万8,038円で、国税庁の非正規平均(年201万円・月換算約16.8万円)と近い水準ですが、額面か手取りかの別は公表資料では明示されていません。
自己破産 給料はどうなる?手取りとの違いから考える
自己破産を検討すると、「給料を全部持っていかれるのでは」と不安になりがちです。結論から言うと、破産手続開始の決定後に発生した給料は全額が本人のものになり、回収されるのはごく一部です。ここでは公開調査をもとに、自己破産 給料の扱いと「月収(額面)」と「手取り」の違いを整理します。
自己破産者の平均月収は約13.8万円
日本弁護士連合会(日弁連)が2023年に公表した調査では、自己破産者の平均月収は13万8,038円でした(前回2020年調査は14万2,021円)。月収15万円未満の層が全体の57.59%を占め、最も多いのは月収10〜15万円の層で24.01%です。月収15万円未満の割合は女性71.71%、男性47.58%となっています。
国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」では、非正規の平均給与は年201万円(月換算約16.8万円)、女性の非正規は年166万円(月換算約13.8万円)です。自己破産者の平均月収は低賃金層の平均的な水準と重なっており、極端に特殊な数字ではありません。ただし、これらの調査の「月収」が額面か手取りかは公表資料では明示されておらず、断定はできません。
「月収」と「手取り」は別物
給与には社会保険料や税金が引かれる前の額面と、実際に口座へ振り込まれる手取りがあります。当サイトの給与データでは、大学卒(2025年・全規模)の月給約262,300円、高校卒約207,300円という参考水準を掲載していますが、これは額面ベースの参考値です。手取りは一般的に額面より2〜3割程度少なくなります。自己破産 給料を考えるときは、この区別を押さえておきましょう。
自己破産で回収される給料はごく一部
破産手続開始の決定時点ですでに発生している未払い給料は、生活保障の観点から一部が差押禁止です。回収対象となるのは「手取り額の4分の1」と「手取り額のうち33万円を超える部分」のいずれか多い方に限られます。退職金は手取り額の4分の1が目安です(民事執行法上、4分の3は差押禁止)。一方、破産手続開始の決定後に発生した給料は全額が本人のものになります。
すでに給料を差し押さえられている場合も、破産手続開始決定により差し押さえの効力は失われます。公的年金の請求権も差押禁止で、原則として全額を受給できます。
預貯金と退職金の注意点
勤務先から口座に振り込まれたお金は「預貯金」として扱われ、破産手続開始時に保有していれば原則として回収対象です。ただし預貯金総額が20万円以下、または現金と預貯金の合計が99万円以下などの場合、自由財産の拡張が認められるケースが多いとされています。退職金も裁判所の運用により扱いが異なり、福岡地方裁判所では見込額の8分の7を自由財産として残す運用があります。
会社が倒産して未払い賃金が生じた場合は、国の未払賃金立替払制度で未払い賃金総額の8割(上限88万〜296万円)が支払われます。給与相場の全体像は給料インデックスや記事一覧も参考にしてください。
まとめ
自己破産 給料のポイントは、①開始決定後の給料は全額本人のもの、②回収されるのは手取りベースの一部、③「月収」と「手取り」を混同しないことです。制度の詳細や個別の判断は弁護士への相談が必要です。
よくある質問
自己破産すると給料は全額持っていかれますか?
いいえ。破産手続開始の決定後に発生した給料は全額が本人のものになります。開始時点で既に発生している未払い給料も、回収対象は「手取り額の4分の1」と「手取り額のうち33万円を超える部分」のいずれか多い方に限られ、生活保障の観点から大部分は手元に残ります。
自己破産者の平均月収13.8万円は手取りの金額ですか?
日弁連の公表資料では、平均月収13万8,038円が額面か手取りかの別は明示されていません。国税庁の非正規平均(年201万円・月換算約16.8万円)と近い水準であることは確認できますが、手取り額と断定することはできません。
給料を差し押さえられていますが、自己破産すれば解除されますか?
破産手続開始の決定が行われると、その時点で既存の差し押さえの効力は失われ、新たな強制執行の申立てができなくなるため、給料全額を受け取れる状態に戻る可能性があります。ただし手続きの進め方や個別事情の判断は弁護士への相談が必要です。
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